立型
明治維新以降より日本で長い間建てられてきたなじみ深いデザインであり、現在でも多くの方が希望されるオーソドックスな形です。
和型の墓石は位牌を模して簡略化したものと言われており、以前は和型というと、黒い石や白い石と決まっていて、暗い雰囲気があったようですが、最近ではグリーン系やピンク系といった明るめの墓石を使用する方も増え、洗練された格式高い雰囲気のある和型墓石は現在も人気が高く多くの方が建てています。
一番上に家名などを彫る竿石、次いで上台石、中台石、そして一番下に下台石といわれる敷石を置いた四段構造、あるいは敷石を置かない三段構造が基本構造で、竿石の下の部分に蓮の花をイメージした蓮華などを使った豪華なデザインも見受けられます。
和型墓石が現在も日本のお墓で最もポピュラーで主流なのは、見た目も安定感があって美しく、さらに昔からのお墓ということで親しみやすさがあるからでしょう。そして、時代と共に和型墓石も様々な加工が加えられ、最近は伝統的な外観ながらもモダンさを取り入れたものもあります。
横型
最近、市営・民営の霊園などに行くと目立つのが洋型の墓石です。様々な色があり、シンプルなデザインが人気のようです。
洋型墓石は和型墓石と比べ幅が広く、高さも低く作られるため、安定感があり、視界が開けるため明るい雰囲気を感じるのが特徴です。
最近では寺院墓地でも洋型の墓石を見かけることがありますが、やはり、市営・民営の霊園で建てる方が中心で、墓石に刻む文字も「○○家」というものではなく、「愛」とか「憩」など、故人の好きだった言葉やご遺族のお好きな言葉を刻むケースも多いようです。
デザイン型
昨今は、自由な発想で、個性を前面に出したモニュメントのような墓石も目につくようになりましたが、これはやはり、寺院墓地というより、市営・民営墓地に限られるようです。
洋酒が好きだった故人を偲んでウイスキーの形をした墓石であるとか、ピアノを愛した故人のためにグランドピアノの形をした墓石、というものもあります。
そのような墓石が登場した背景には自分のフューネラルとしてのお墓も自分らしくありたい、という強い想いがあるようです。オリジナルデザインは、イメージを伝えることから始まりますので、石材店の担当者とじっくりと打ち合わせを行うことが必要です。
自然石型
主に、丸い玉石を半分に切って研磨し作成する墓石の形となり、加工型と違い、形は 『世界に一つ』だけのオリジナリティーあふれる墓石になります。
近年では玉石の表面の一部(皮)を残して作り上げていく芸術性の強いデザインも出て来ております。是非自然石の魅力をご覧ください。