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このページは 2008年04月28日 10:21に 更新されました
宮城県仙台市宮城野区岩切字入山22 住職 吉岡弘三
歴史
七北田川と富谷丘陵突端の接点に位置し、平安時代に慈覚大師が開いたという伝承が残る東光寺は、鎌倉時代に国府の留守所長官である留守氏ゆかりの寺であり、南北朝時代にかけての石窟仏(せっくつぶつ:崖を掘り込んで仏像を刻んだもの)や板碑(いたび:供養のための板状の石)122基が良好に残っています。
石窟仏には慈覚大師が刻んだという伝承のある阿弥陀・薬師如来像(「穴薬師」「宵の薬師」)や地蔵菩薩像などがあります。さらに発掘調査により土壇に立つ2基の大型板碑が切石で区画され、納骨穴(火葬骨などを納める穴)を伴うことが分かり、さらに鬼瓦など多数の瓦が出土したことから14世紀頃には瓦葺きの寺院が建っていたと考えられています。
この瓦は松島の瑞巌寺境内遺跡(円福寺跡)出土の瓦、さらに茨城県つくば市三村寺跡出土の瓦、さらに奈良の諸寺院との瓦に近似しており、当時仏教の盛んであった奈良からの宗教・造寺活動の波を知ることができます。
(参照:仙台市文化財パンフレット第53集)
特徴
板碑は石製の供養塔です。梵字(ぼんじ:古代のインド文字)で仏を表し、建てた人やその趣旨、年月日が刻まれていることもあるので中世の歴史を探る格好の史料です。
岩切地区は東北有数の板碑分布地で、東光寺遺跡のある丘陵を中心に死者の冥福を祈る板碑が約二百基分布する他、七北田川流域の平地には生前に死後の冥福を祈る板碑が数十基分布しており、当時の居住地域や道筋を推定することができます。
板碑は元の位置から動かされやすいものですが、東光寺遺跡では当時の霊場としての景観をほぼ保っており貴重な遺跡です。 (参照:仙台市文化財パンフレット第53集)
石伸から
岩切地区は東北地方でも有数の中世の遺跡が密集しているところです。岩切地区の西端に位置する東光寺遺跡は墓所、霊場であり、その背後の岩切城跡は南北朝時代から戦国時代にかけての大規模な山城です。
屋敷などの居住地区は七北田川の南岸の今市・鴻ノ巣遺跡、北岸の館跡である洞の口(どうのくち)遺跡、さらに多賀城西部の新田遺跡まで広がっており、当時の町場や市場を含むと考えられています。 (参照:仙台市文化財パンフレット第53集)
皆様も歴史を探索してみては如何ですか?今まで見過ごしていた身近な場所が悠久の歴史のロマンを運んでくれることでしょう。
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